染色家であり紬織り作家としてこ゛活躍中の志村さんの
制作風景を2月25日のNHK「新日曜美術館」にて拝見
いたしました。
梔子、紅花、どんぐり、紫根、蘇芳などなど身近な植物から
出る色で染めた世界の探究をなさりながら感じられたことを
お話しておられましたが、どのお話しも感じ入ることばかり
でした。
植物は無償に生きているが、人間は花は勿論のこと蕾や
木の皮さえもこちらの都合で採ってしまう。しかし癒してくれ
時には命の気配すら感じさせてもくれる植物に対して人間は
何か恩返しをしなくてはならないと。
また長年向き合ってこられた藍について
深い青色の藍甕の藍は元は緑色の植物であるのに緑の
色には染まらない。ただ一瞬闇のように暗い藍甕から
糸が引き上げられた時黄色の光を浴びると緑を見せる。
その瞬間が生命の始まりと感じられるとか。
全て生命あるものたちはそれぞれの生命を繋ぎ合って
世界か゛成り立っているのではないか、故にお互いを
大切にし会わなければとも話していらっしゃいました。
アロマセラピーもまさに植物の持つ力を借りております。
改めて生命をいただいているという感謝の念を持つことの
できたお言葉の数々でした。
「滋賀県立美術館」にて作品か゛公開中です。
また「京都あいぜん」にてもご覧になれます。
3月10日~12日「ホテル日航倉敷」では
「和のある暮らしと和服」展をあいぜんの企画で
予定されておりますが、そちらでも数点拝見させて
いただけるそうです。
写真の袱紗は「あいぜん」さん所有のものを
お借りして撮らしていただきました。