細く 長く 曲がることなく いつも くすくす くすぶって 
         あまねく 広く 世の中へ

京都のお香の老舗、松栄堂に伝わる家訓だそうです。
太くて重い存在感などなくていい。 冴えなくても輝いてなくてもいい。
目につかないところでちょろちょろくすぶっていればいい。 ただ曲がったこと
それだけはしてはならない。調子に乗ってもいけない。 線香のように地味に
静かにこれを守っていれば、いつかきっと人様のお役にたてる。

日本のアロマともいえるお香、ふだん私たちは意識することなく、
でも気がつけば必要な時にはすっと手を伸ばして、心慰められる存在で
あることは確かです。

アロマテラピーもこう在りたいと、触れ合うことの大切さを地道に伝え続けたいと
想わせていただけるお言葉でした。

松栄堂がおつくりになっている風信香、東寺で売られているお線香ですが
火をつけない状態で嗅いでみてください。なんともいえず慰められる香りです。